Vtuber活動をするときに用意するべきなのが、ハイスペックなPCです。スマホだけでもVtuberにはなれますが、できることが限定されているため、可能であればPCをおすすめします。
とはいえ、PCに詳しくないと何を基準に選べばいいか分かりませんよね。費用もなるべく抑えたいはずです。既にPCを持っている人でも、普通のノートPCやデスクトップではVtuberに必要なスペックを満たしていない可能性が高いです。
普通のPCで動画編集やライブ配信をするのは、作業効率が悪く、時間がかかる上にクオリティも低くなってしまいます。特にゲーム実況などを考えている人は、更にスペックが重要です。
今回はVtuberに必要なPCのスペックと、お得に調達する方法を紹介します。ハイスペックPCで作業すると、効率よく快適にVtuberができますよ。PC選びで失敗したくない人は参考にしてみてください。
VtuberはハイスペックのPCが必要
Vtuberに挑戦するには、ある程度のスペックを満たしたハイスペックPCを用意しましょう。PCは使う目的によって必要なスペックが異なります。動画編集やライブ配信は負担がかかるので、ハイスペックなPCが必要です。
ネット検索や文書作成でしかPCを使わない場合には問題がなくても、Vtuber活動をするにはスペックが足りない可能性があります。
スペックが足りないPCで操作すると、すぐにフリーズしたり、動作がカクカクしたりと作業効率や動画のクオリティに大きく影響します。
Vtuberに最適なPCスペック
PCのスペックは高い程いいですが、スペックが上がると同時に価格も上がります。
コスパも考慮した上で、最低限な必要スペックは以下の通りです。
パーツ | 推奨スペック |
CPU | Intel Core i7かつ第8世代以上 又は Ryzen7以上 |
メモリ | 16GB以上 |
GPU | GeForceのGTX1060以上 |
ストレージ | 512GB以上 |
CPU|Core i7・Ryzen7以上推奨
CPUはPCの頭脳や司令塔と表現され、PCの動作全体に影響するパーツです。CPUの性能がいいほど、動作が早く作業もスムーズにできます。
CPUで有名なブランドは、IntelのCore iシリーズとAMDのRyzenシリーズです。Vtuber活動に必要なスペックは以下のとおりです。
- Intel:Core i7 以上かつ第8世代以上
- AMD:Ryzen7以上
まず見るべき数字が、Intelでは i 、AMDではRyzenの後にくる数字です。数字が大きいほど高性能で、Intelではi5よりもi7の方が性能が高くなります。IntelでCore i7以上、AMDでRyzen7以上のものを選ぶようにしましょう。CPUについては世代にも注意しましょう。
世代とは、例えば「Core i7 7700」では、i7の次の数字、7が世代の数字となり、このCPUは第7世代ということになります。世代についても数字が大きく、新しい世代になる程、性能は高いです。第5世代のi7よりも、第7世代のi5の性能の方が高い場合もあり、1つの数字だけで単純比較はできません。
Vtuber用であれば、Corei7かつ第8世代以上のCPUを選ぶと安心です。IntelとAMDについては、AMDのRyzenの方が比較的リーズナブルだと言われていますが、歴史があり最もメジャーなIntelを選ぶ人も多いです。
人気VtuberのCPUを見ると、どちらも使っている人が多いですが、若干Intelの方が多いです。細かい違いはありますが、推奨以上のスペックであれば好みで選んで問題はないでしょう。
メモリ|16GB以上推奨
メモリは作業を一時的に保存する役割を果たします。作業机に例えられることもあり、メモリが大きい=作業机が大きいと、1度にこなせる作業量が増え、効率も良くなります。
最低8GBあれば大丈夫とも言われていますが、処理速度を考えるとやはり16GBは欲しいです。動画配信はメモリ消費が大きいため、16GB以上のものを選びましょう。
GPU|GeForce GTX1060以上推奨
GPU(グラフィックボード)は画像処理に関するパーツです。GPUの性能が高いと、映像がカクカクせず滑らかな動きになります。特にゲーム実況をしたい場合には、GPUの性能が重要です。
ゲーム実況を行う場合は、プレイするゲームによって推奨されているGPUがあるため、事前に確認しましょう。プレイするゲームが決まっていない場合や、ゲーム配信を行う予定がない場合は、GeForce GTX1060以上のスペックを選ぶことをおすすめします。
GPUの性能が高くなると価格も上がりますが、GeForceのGTX1060あたりが、どんなジャンルのVtuberをはじめるにしても最低限のスペックでしょう。
ストレージ|512GB以上推奨
ストレージとはPCのデータ容量のことです。メモリが短期的なデータ保存機能なのに対し、ストレージは永久的にデータ保存をします。ストレージが不足すると、作業のスピードが落ちたりデータが保存できないといった状況になったりします。
一般用途のPCでは256GBあれば充分とされていますが、動画編集ソフトはデータ容量が大きいため、512GB以上の容量を選ぶと安心です。
ノートPCよりデスクトップがおすすめ
コンパクトで持ち運びにも便利なノートPC。使い慣れている人も多いと思いますが、Vtuberとして活動する場合は、ノートPCよりもデスクトップの方がおすすめです。
理由は以下の3点です。
- コスパがいい
- 排熱機能に優れている
- パーツ交換が可能
まず、同じスペックのPCを比較すると、デスクトップの方が価格が安い傾向にあります。コンパクトなボディに内蔵するには、部品1つ1つもコンパクトでなくてはならず、同じスペックでもノートPCの価格が高くなります。
2点目は排熱機能がデスクトップの方が優れていることです。PCを操作すると、各パーツが熱を持ちます。精密機械であるPCは熱に弱く、PC内部に熱がこもると動作不良に繋がり、最悪の場合には故障してしまうことも。
コンパクトなボディに精密機械が詰まっているノートPCは熱がこもりやすく、排熱機能もデスクトップに劣ります。特に動画編集やライブ配信など負荷のかかる作業をする場合には、ノートPCは熱暴走を起こしやすく、大きなデメリットになります。
3点目は、パーツ交換ができる点です。デスクトップの場合、必要に応じて容量を増やしたりメモリなどをアップグレードできたりします。
一方でノートPCはパーツの増設や交換ができない場合が多く、スペック不足になっても使い続けるしかありません。PCは高い買い物なので、頻繁に買い替えはできないですよね。デスクトップなら消耗が激しい部品や足りない容量を交換することで、長く使い続けられます。
コンパクトさが魅力のノートPCですが、重い作業が多くなるVtuberの活動にはコスパの面でも性能の面でもデスクトップがおすすめです。
Vtuberに最適なPCの調達方法
推奨スペック以上を満たすPCを入手するには、いくつか方法があります。調達方法によっては、同じスペックのPCを数万円安く入手できるので、しっかり抑えておきたいポイントですね。
初心者におすすめの調達方法と特徴は以下のとおりです。
方法 | 費用 | 手軽さ | 自由度 |
完成品を購入 | 高め | 簡単 | 低い |
自作 | 最も安い | 大変(パーツ選びから組み立てまで必要) | 高い |
BTO | 安い | 簡単(パーツ選びのみ) | 高い(自作よりは限定的) |
それぞれの特徴とメリット・デメリットについて解説します。
メーカーから完成品を購入【簡単だが高い】
とにかく面倒なのが嫌な人、絶対に失敗したくない人はメーカーから完成品を買う方法がおすすめです。スペックを満たしているかの確認は必要ですが、選んで購入するだけなので簡単です。
他の2種類の方法に比べると高価になる傾向にありますが、コスパの良いメーカーを選ぶと費用を抑えられます。コスパの良いメーカー3つを紹介します。
ドスパラ
ゲーミングPCで有名なメーカーです。ガレリアシリーズはゲーミングPCとして10年以上の歴史を持ち、多くのゲーマーに支持されています。
価格帯の幅も広く、低価格でも高性能なPCが揃っているため、初心者にもおすすめです。早いときには注文から2日で出荷してくれるため、早く欲しい人は要チェックですね。
マウスコンピューター
チーズのマークでおなじみのパソコンメーカーです。ゲーミングPCのブランドG-TUNEはコスパがよく、初心者からヘビーユーザーまで幅広い層に選ばれています。
ASUS
ASUSは台湾の大手PCメーカーです。ゲーミングノートPCに定評がありますが、デスクトップも高性能なのでおすすめ。ASUSは他にはないおしゃれなデザインのものが多く、見た目にもこだわりたい人には特におすすめです。
自作【安いが知識・技術が必要】
自作とは文字通り、自分でPCを作ることです。自分でパーツを購入し、組み立てまで全て行います。
自作の最大のメリットは安さです。同じスペックのBTOと比べると、1〜5万円程度安く手に入れられます。自分だけのこだわりのPCが作れる点も魅力ですね。
安さがメリットの自作ですが、PCやそれぞれのパーツに関する豊富な知識や組み立ての技術が必要です。特に初心者にはハードルが高く、組み立てに数日かかってしまうことも。正しく組み立てられず、故障したときもパーツごとの補償しかないため、かえって高くなってしまうリスクもあります。
デメリットも理解した上で、組み立てに挑戦したい、パソコンについて詳しく勉強したいなどコスト以外のメリットを重視したい場合はおすすめです。
BTO【おすすめ】
手間とコストのバランスがよく、初心者にもおすすめなのがBTOです。BTOとは、購入者が自分の好みや必要に合ったパーツを選択し、組み立てはメーカーが行います。組み立ての必要がない完成品と、自由度の高い自作のメリットを兼ね備えています。
費用についても完成品よりも抑えられ、自作よりは高くなりますが、組み立てる手間と時間を考慮するとコスパの高さも魅力です。自作と違ってPC自体に補償がついている点もメリットですね。完成品のおすすめメーカーで紹介した、ドスパラやマウスもBTOのメーカーです。
PCスペックと同様に回線速度も重要
ここまでVtuberに必要なPCスペックを紹介しましたが、意外と見落とされるのがインターネットの回線速度です。回線速度は特にゲーム実況やライブ配信で重要です。回線速度が充分でないと、配信中に画面が止まってしまい、視聴者にストレスを与えてしまう可能性もあります。
回線速度を上げるには以下のような方法があります。
- 無線回線を有線に変更する
- 回線会社やプランを変える
手軽で便利な無線回線ですが、有線回線に比べると不安定なため、動画配信には向いていません。自宅で光回線を使用している場合、LANケーブルでモデムとPCを繋ぐと有線にでき、安定した状態を維持できます。
光回線でも配信が不安定なときは、回線の上がり速度を確認しましょう。上がり速度とはデータ送信に関わる速度で、インターネット上には無料で計測できるサイトがあります。
推奨される上がり速度はプラットフォームによって異なりますが、3~10Mpbsのところが多いです。ただ、ゲーム配信はデータ通信量が多いためできれば30Mbps以上あると安心です。推奨速度を下回っている場合は、回線会社の見直しを検討してみてください。
まとめ
PCのスペックは作業スピードや効率に大きく影響します。安い買い物ではないため、何度も買い直さなくてもいいように、推奨スペックを満たすものを選ぶようにしましょう。入手方法によって、費用を抑えることも可能です。
最も安く入手できる自作は、時間がかかり失敗のリスクもあるため、楽しみや勉強といった付加価値を重視する人向けです。価格と手軽さを総合的に考えると、自分で選んだパーツをメーカーが組み立てるBTOが、コスパがよく初心者にもおすすめ。
パーツが多く、価格とのバランスも考えると選ぶのが難しいPCですが、こだわって選んだPCだとVtuber活動へのモチベーションもあがりますよ。