Vtuberをはじめたいけれど、用意するものが分からない人も多いのではないでしょうか。PCなどの機材はもちろん、編集用のソフトも必要になります。
今回は初心者の方に向けて、Vtuberをはじめるために必要な機材やソフトについて費用感も絡めて解説します。一読すれば、自分がどのスタイルでVtuberをはじめ、どんな機材やソフトをそろえればいいか具体的にわかりますよ。
必要機材一覧表
Vtuberはスマホなら1つ、PCなら最低4つの機材を準備すればはじめることができます。まずはVtuber活動をスマホメインで行うのか、PCメインで行うのかを決める必要があります。
そのうえで、必要な機材の一覧は以下のとおりです。
- PC or スマホ
- Webカメラ(PCを想定)
- マイク(PCを想定)
- ヘッドセット(PCを想定)
これらの機材があれば、Vtuberとしてデビューすることができますよ!!
PCかスマホか?を決めよう
Vtuberとして活動するとき、まずはPCかスマホのどちらをメインで使うのか決めましょう。スマホなら費用や手間をかけずにはじめることができます。しかし本格的にVtuber活動をはじめたい人はPCがおすすめです。
PCの方ができることも多く、個性を出して表現の幅を広げられます。3Dアバターで全身を動かしたり、オリジナルのアバターを作ったりすることが可能です。機材にこだわれば、音や映像の美しさを追及もできますよ。
とはいえ、今はVtuber用のスマホアプリも充実しているので、スマホだけで活動している人も多いです。Vtuber活動の目的や予算を考えて決めてくださいね。
ハイスペックPC|10万~20万円以上
Vtuberの動画配信をしようとすると、PCはハイスペックのものが必要です。
Vtuber用のPCを購入する場合、
- CPU
- メモリ
- GPU
上記3つのパーツが特に重要になってきます。
それぞれのパーツの役割と推奨スペックについて見ていきましょう。
パーツ | 役割 | Vtuber推奨 |
CPU | PCの周辺機器からデータを受け取って、制御・演算する役割を担っている。CPUの性能が高いほど、処理の速度が上がる。 | 動画配信に必要なCPUのスペックは、Intelの場合「Core i7」以上。 |
メモリ | データを保存できる量を表し、数値が大きいほど保存できるデータ量も多い。 | 動画配信には最低でも8GB、できれば16GB以上のメモリが望ましい。 |
GPU(グラフィックボード) | 映像の美しさに関わるパーツ。特にゲーム配信で重要。 | ゲームによって推奨されるGPUの性能も変わってくるので、プレイしたいゲームの推奨環境を確認する。 |
これらすべてのスペックを満たしたPCの価格帯は10~20万円が相場になります。スペックが高くなると価格も上がるため、ひとまず必要充分なスペックのものを用意すれば良いでしょう。
デスクトップPCとノートPCでは、デスクトップPCの方がVtuber用には適しています。持ち運びに便利なノートPCですが、同じスペックのデスクトップPCよりも高価になります。またコンパクトなボディが動画配信の負荷に耐えらないこともあります。
コスパと作業のどちらを取ってもデスクトップPCがおすすめです。 VtuberデビューにおすすめのPCなのがmouse「G-Tune HL-B」。CPUが「Intel Core i7」、メモリが16GB、GPUが「GeForce RTX3060」と、Vtuberをはじめるのに充分なスペックで、価格は19万と同スペックの他社製品より安く購入できます。
もっとこだわりたい人向けには、人気VtuberとコラボしたPCなんかもあります。たとえば、ドスパラの「GALLERIA SHA7C-R37」はゲーム実況で人気のVtuber・渋谷ハルさんとコラボしたPCです。
デザインにもこだわったコラボ商品のため、約28万円とやや高い値段設定ですが、CPU「Intel Core i7」、メモリ16GB、GPU「GeForce RTX3070」とスペックも充分です。
スマホ
スマホでVtuberをはじめるメリットは、いろいろな機材を揃えなくても、アプリをダウンロードすればすぐにVtuberデビューできる点です。簡単にVtuberになれるスマホですが、PCに比べると自由度は劣ってしまいます。
たとえばPCではオリジナルのアバターを制作することができますが、スマホの場合、アプリに入っているアバターから選ぶことがほとんどです。オリジナリティを出すには、PCが向いています。
とはいえ、PCを持っていない人もいると思います。まずはスマホではじめてみて、手ごたえを掴めてからPCに切り替える、という方法もあるので柔軟に対応していけばOKです。
スマホを持っている人なら無料で動画配信をはじめられますが、できればフェイストラッキング機能が付いたスマホを使うのがおすすめです。自分の表情や動きをアバターに連動させられるため、Vtuberとしての魅力も格段に上がります。たとえば、iPhoneであればiPhoneⅩ以降がこの機能をもっています。
PCではじめるVtuberに必要なものは?【機材3つ】
PCでVtuberをはじめるときには、Webカメラ、マイク、ヘッドセットの3つの機材を揃えることが必須です。それぞれの機材について詳しく解説します。
Webカメラ|2000円程度~
Webカメラはフェイストラッキングするときに使います。撮影した映像はフェイストラッキングのために使うだけなので、そこまでの性能は必要ありません。解像度1280×720、フレームレートは30fpcあればVtuberとしての活動が可能です。この程度のスペックのカメラであれば、3,000円前後で購入することができます。
おすすめのメーカーはロジクール。高品質なWebカメラが安価で手に入るということで、多くのVtuberが愛用しています。中でも「C270N HD」は2,000円程度で720p、30fpcとVtuberに必要なスペックが揃っているので、コスパの良さが人気のWebカメラです。
また、コスパの良さではエレコムのWebカメラも人気です。「UCAM-C750FBBK」は500画素の高画質なので、Vtube用途ではもちろん、ビデオ会議などVtuber以外の用途でも充分使えます。
マイク|3000円程度~
実況や歌を配信するVtuberにとって、マイクはこだわりたい機材のひとつ。マイクには形状やPCに接続する端子によってそれぞれ特徴があり、配信内容によって適したマイクがあります。
主に以下の3つにタイプに分けられます。
- スタンド型
- クリップ型
- フラット型
これらを例にすると、
マイクの形状 | 特徴 |
スタンド型 | 卓上にセットして使うスタンド型は音質が良く、歌ってみた系の動画によく使われる。 |
クリップ型 | ピンマイクのような形状で服に取り付けるタイプ。どのような体制でも声を拾うことができ、動きながらの配信に便利。 |
フラット型 | 全方向から音を拾うため、複数人で配信を行うときに重宝。 |
などの特徴が挙げられます。
接続する端子には「ジャック式」と「USB接続」があります。ヘッドフォンなどの接続でもよく見かけるジャック式は比較的安価ですが、USB接続よりも雑音が入りやすいです。音にこだわりたいのであれば、USB接続のものを選ぶようにしましょう。
マイクにはリーズナブルなものも多く、3,000円~10,000円程度で充分な品質のマイクが見つかります。マイクスタンドやポップガードなどの周辺機器と合わせても5,000円以内に抑えることも可能です。
マランツプロの「Umpire」はPCにUSB接続するとすぐに使えるスタンドマイク。ポップガードが付きでも安価で買えるコスパの良さと、場所を取らないコンパクトさがVtuberデビューに最適でおすすめです。
ヘッドセット
ヘッドフォンにマイクが搭載されているヘッドセットはゲーム配信によく使われます。ヘッドセットを使うと、ゲームの音に集中しながら配信が可能です。配信に使うヘッドセットはマイクの品質が高いものを選びましょう。
ヘッドセットの価格帯としては、5,000円~15,000円のものが多いです。10,000円以下でも高品質なものもあり、たとえばRazerの「Kraken」は安価ですが、マイクの性能も良く人気の商品。厚みのあるイヤークッションは、耳にしっかりフィットし、長時間使用しても疲れにくいです。
無線のヘッドセットは、コードが邪魔になることがなく使い勝手に優れています。ロジクールの「G533」は充電すると最長15時間使える無線のヘッドセットです。移動するときやヘッドセットを外すときもコードを気にする必要がなく、快適に使うことができますよ。
【編集ソフト】これでVtuberへの準備完了!
ここまでの機材を揃えれば、Vtuberとしての活動をはじめられます。Vtuberデビューまでもう少しです!
ここからはアバター作成や動画編集に使うソフトについて解説をしていきます。
主なソフトは下記の2つに分けられます。
- フェイストラッキングソフト
- 動画編集ソフト
フェイストラッキングソフト
カメラで映し出した自分の表情や動きを、アバターに反映させるのがフェイストラッキングソフト。自作したキャラクターをアバターとして使えたり、3Dのアバターが作れたり、ソフトによって特徴があります。
トラッキングの精度も重要なポイントで、トラッキング精度が高い方が、臨場感やリアリティを出すことができますトラッキングソフトには有料のものと無料のものがあります。
最近では無料でも充分使えるソフトが多いので、まずは無料のソフトを使ってみるのがおすすめです。はじめは無料で試してみて、良かったら有料版に切り替えるような運用もアリです。
フェイストラッキングソフトで最も有名なソフトが「FaceRig」。愛用者の多いFaceRigですが、2021年12月末でサポートの終了が決まっています。FaceRigの後継としてリリースされたソフトが「Animaze by FaceRig」で、無料で使うことができます。
サブスクリプション式の有料版もありますが、キャラカスタマイズや3D対応など、無料版でも充実した機能が付いています。フェイストラッキングの精度が高い点も魅力で、細かい表情の変化や動きにもしっかり対応してくれます。
動画編集ソフト
撮影した映像を編集するために必要なのが動画編集ソフトです。動画編集ソフトにも無料のものと有料のものがあります。無料のものはできることが限られており、処理に時間がかかることも多いです。
初めは無料のもので試すのもいいとですが、本格的にVtuberをしたい場合、どこかのタイミングで有料のものに切り替えるのがおすすめ。有料の動画編集ソフトには月額制のものや買いきりのものがあります。価格もピンキリですが、基本的な機能が揃ったソフトだと1万円前後で購入できます。
初心者から上級者まで、幅広いVtuberに人気の動画編集ソフトが「Power Director」。買いきりで10,000円代と、比較的安価ながら上級者でも満足できるほど充実した性能があります。操作が分かりやすく、動作も軽いため初心者にも愛されるソフトです。
【中級者以上向け】より高みを目指すVR機器
3Dのアバターで動画配信をすると、全身の動きを反映でき、よりリアリティのあるVtuberになれます。3Dアバターの作成に必要なVR機器は、VRヘッドセットと専用アプリです。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
VR機器 | 役割 | 費用・おすすめ |
VRヘッドセット | トラッキングに必要な機器。ゴーグルを装着して動くと、アバターも連動して動く。 | 本格的なものだと20万円以上しますが、「Oculus Quest 2」は5万円以下で購入でき、トラッキングの精度も高いためおすすめです。 |
VR用のアプリ | VRでアバターを動かす | 「Vカツ」と「3tene Pro」がVR対応のアプリでは人気があります。無料のアプリが多く、有料のものもほとんどが5,000円以下 |
VRでアバターを作るには、よりハイスペックなPCが必要です。特にGPUが重要で、一般的には「GTX1060」以上が推奨されています。VRは導入するのにそれなりの費用がかかります。
しかし、Vtuberとして高みを目指すならぜひ挑戦してください。活動の幅が広がり、Vtuberとして大きく成長できるはずです。
まとめ【Vtuberに必要な機材・ソフト】
今回はVtubertデビューをしてみたい方へ向けて、最初にそろえておくべき機材やソフトについて費用感も合わせて紹介しました。
すべての機材・ソフトを一気にそろえるとなるとそれなりの費用がかかります。まずは、自分の予算に合ったものをそろえ、活動のスタートをきってみるのが重要です。
予算に限りがある場合は、活動をしながらより高価な機材やVR機器などをそろえていきましょう。