ゲーム実況やライブ配信でおなじみのVtuber。好きなことを配信したり、ファンと交流して生活できるなんて最高だと思いませんか。しかしVtuberだけでごはんを食べていけるのは、ほんの一握り。事務所に属さない個人勢は、収益化できない人も多いのが現実です。難しいと言われる個人勢のVtuberですが、正しい戦略で努力を続けると、ある程度稼ぐことは充分に可能です。
個人でVtuberをするメリットは仕事や家事をしながらでも、自分のペースでできることです。仕事としては難しくても、趣味や副業として始めるのはいかがでしょうか。 自分の存在が人を楽しませたり、喜んでもらえるのは嬉しいものです。楽しみながら稼げると、よりやりがいが生まれますよ。
この記事では、気になるVtuberの収入事情を解説し、個人勢が取るべき戦略を紹介します。大切なのは諦めずに続けることです。正しい戦略を知って継続していきましょう。
気になるVtuberの年収は?
トップ層Vtuberの年収は1億円を超えています。そう聞くとVtuberへの夢も膨らみますが、これはトップに限っての話。キズナアイさんなど、常にトップを維持できるレベルのVtuberの年収です。
現実的にはVtuberとしての年収が0円~数万円の人が多く、Vtuberだけで生活するのは難しいことが分かりますね。最低でもトップ100に入り続けなければ、Vtuber1本で食べていけないと言われています。
Vtuber個人勢はまだ稼げる?企業勢との違い
Vtuber個人勢が稼ぐのは、年々難しくなっていると言われています。大小さまざまな企業がVtuber市場に参入してきたからです。個人勢が稼げないと言われる理由と、稼げる可能性について解説します。
個人勢は伸びるまでに時間がかかる
個人勢は伸びるまで時間がかかると言われています。
理由としては企業勢が以下の点で圧倒的に有利だからです。
- 予算や機材の規模が大きい
- Vtuber育成のノウハウがある
- 企画や編集のクオリティが高い
- 有名事務所だとブランドがある
- 人気Vtuberとコラボさせてもらえる
企業の規模にもよりますが、Vtuberのアバター作成や企画運営にかけられる金額は個人と企業では大きな差があります。かけられる金額の違いはクオリティに現れ、企業のVtuberが魅力的で面白いのは当然のことなのです。
ホロライブやにじさんじといった大手の事務所では、箱推しと呼ばれるファンも登場しています。箱推しとは事務所やグループ単位を応援するファンのことです。
大手事務所やグループに所属すると、それだけでブランドがつき一定数のファンを獲得できます。事務所からプッシュされると、新人のうちから人気Vtuberとコラボさせてもらえ、知名度も一気に上がります。
一方で個人勢のVtuberはゼロからのスタートです。事務所のブランドやプッシュがないため、無名の状態から地道に少しずつファンを増やしていくしかありません。
企業勢のようにマーケティングもしてもらえないため、自分で戦略を考え、軌道修正しながらコツコツ育てていきます。伸びるまでに相当時間がかかる覚悟が必要です。
TOPは企業勢だが収益化の可能性はある
Vtuberの人気ランキング(登録者数)を見ると、事務所所属の企業勢の名前が並んでいます。企業勢の強さを感じますね。しかし個人でも収益化し、稼いでいるVtuberもいます。
Youtubeの収益化には登録者数や動画再生時間に関する条件があります。これらの条件は地道に活動を続けていれば、クリアできることが多いです。
後述しますが、Vtuberの収入にはいくつか種類があります。いろいろ試してみて自分に合う方法を伸ばしていくと、効率的に稼げる可能性は高いです。努力と継続は必要ですが、個人だからと諦める必要はありません。
今後も成長市場
2016年にキズナアイさんから始まり、2018年から急成長しているVtuber業界。「Vtuberはオワコン」「すでに飽和状態」との声もありますが、実際の市場は拡大を続けています。
2021年にはVtuberは1万6,000人を超え、大企業も続々と参入しています。おうち時間の増加に伴いYoutube全体の市場も拡大が続いているため、Vtuberの市場規模拡大もまだ続くと予測されています。
Vtuberというだけで珍しく価値がある時代は終わりましたが、市場の成長は続いているため今から参入して遅すぎることはありません。
Vtuberの稼ぎ方5つの方法
Vtuberにはいろいろな稼ぎ方があり、主な方法は以下の5種類です。
方法 | 収入源 | 特徴 |
広告収入 | 動画配信会社(Youtubeなど) | 動画再生回数に応じて報酬が出る収益化には条件がある |
スーパーチャット | 視聴者 | ライブ配信時のみに利用できる視聴者が5万円まで自由に投げ銭できる広告収入と同様の条件がある収入の3割程度は手数料として差し引かれる |
案件紹介 | 依頼した企業 | 企業から案件紹介の依頼がくる報酬については案件によるある程度の人気と知名度が必要 |
グッズ販売 | グッズの売上 | キャラクターグッズやボイスを販売BOOTHなら手数料が安いボイス販売は在庫を持たずリスクが少ない |
イベント出演 | イベント主催者 | 人気が出ると招待される移動費なども報酬に含まれることも知名度が上がるチャンスもある |
広告収入
Vtuberの収入で1番最初に思いつくのが広告収入ではないでしょうか。広告収入とは、動画内で広告が再生されると発生する収入です。金額は、広告が1回再生されると0.01円~0.5円と言われています。
広告収入を得るには、チャンネルを収益化させる必要があり、Youtubeの主な収益化条件は以下のとおりです。
- チャンネル登録者1,000人以上
- 直近12ヶ月の総再生時間が4,000時間以上
- パートナーシップのある国に居住している
- 広告掲載に適したコンテンツである
稼ぎ方にはいろいろな種類がありますが、広告収入は最初に目指すべき目標です。まずは登録者数1,000人を目指して動画を投稿していきましょう。
スーパーチャット
スーパーチャットとはライブ配信時に使える投げ銭制度です。動画の収益化と同じ条件を満たしたアカウントでライブ配信時に実施できます。視聴者が100円~5,0000円の範囲でライブ配信者にお金を渡せるスーパーチャットはVtuberと相性がよく、年間8,000万円以上を稼いだVtuberもいる程です。
Youtuberの市場に比べるとまだ小さいVtuberの市場ですが、スーパーチャットに関しては、Vtuberの方が強いです。2021年の投げ銭ランキングトップ10の内、9位までを日本のVtuberが独占しています。
少ない視聴者でもコアなファンが多額の投げ銭をしてくれることもあり、個人勢にとっても大切な収入源となり得ます。ただ、スーパーチャットの収益の一部は手数料としてYoutubeなどの運営側に引かれる点には注意が必要です。
案件紹介
案件紹介では、企業が自社の製品をVtuberに動画内で宣伝してもらいます。Vtuberでよくあるのは、ゲーム制作会社とのタイアップです。他にもPCの周辺機器など、Vtuberのファンが好みそうな製品の紹介が多いです。無名のVtuberに案件が来ることはないため、ある程度人気が出くると声がかかる可能性が高くなります。
グッズ販売
人気のVtuberはオリジナルのグッズ販売でも収入を得ます。最近はBOOTHという創作物のマーケットでボイス販売するVtuberが多いです。BOOTHでのボイス販売は、手数料が安い点や在庫を持つ必要がない点などが重宝されています。
イベント出演
人気や知名度が上がってくると、イベントやステージ出演に招待されることがあります。イベント出演時の出演料もVtuberの収入の1つです。
ただ、移動や宿泊にかかる費用も出演料に含まれている場合もあり、実際に手元に残る収入はほとんどない、ということもあるようです。
収入としては少なくても、知名度アップやVtuberに関する人脈を作るチャンスでもあり、収入以外の価値も多いのが特徴です。
男性Vtuberより女性の方が稼ぎやすい?
一般的には女性Vtuberの方が、男性Vtuberよりも人気が高いと言われています。実際に2021年の人気Vtuberランキングでは上位30人中、男性は葛葉さん1人でした。
理由についてはいろいろな説がありますが、次の2点が大きいと考えられています。
- 男性視聴者が圧倒的に多い
- Vtuberにアイドル的な要素が多い
Vtuberの視聴者は圧倒的に男性が多いです。男女問わず、異性に惹かれる傾向が強いのは簡単に想像できますね。またVtuberの活動内容は歌やライブ配信でのお喋りなど、アイドル性が高いものが多いです。
男性視聴者が好みそうな、可愛い見た目の女性Vtuberが多くなるのも納得できます。勝ち目がないと思われる男性Vtuberですが、絶対に稼げないわけではありません。
人気男性Vtuberの葛葉さんはチャンネル登録者数が100万人を超えていますし、人気男性Vtuberも少しずつ増えてきています。Vtuberの市場自体が拡大すると、女性視聴者も増加するため、男性Vtuberにもチャンスは充分にあります。
現状は女性Vtuberの方が伸びやすいですが、男性Vtuberも今後伸びる可能性を秘めているので、案外ねらい目かもしれませんね。
稼げるVtuberになるためには
企業勢に比べると、稼げるようになるまで時間がかかり、稼げる可能性も限られてくる個人勢。稼げない可能性も考えて適正なリスクを取り、企業にはできないオリジナリティのある内容や、まめなSNS活動で少しずつファンを獲得していくことが求められます。
稼げるVtuberになるための心得を詳しく解説していきます。
副業から小さく始める
Vtuberとして稼ぐには、まずは副業として小さく始めることをおすすめします。Vtuberで安定した収入を得るのはとても難しいからです。
Vtuber1本で生活するだけの収入を得ることも難しく、更に移り変わりの激しい世界で人気を維持することも簡単ではありません。更には炎上やアカウントの停止によって、突然収入が途絶えてしまう可能性もゼロではないのです。
個人勢のメリットはノルマや時間に縛られず、自分のペースでできることです。副業として始めて、収益を得られるようになってから、Vtuberへシフトしていく方がリスクも少ないでしょう。
アイディア勝負|企業勢と差別化する
個人勢と企業勢では、予算にも技術にも大きな差があります。同じようなことをしていても、残念ながら企業勢には叶わないでしょう。個人勢が企業相手に戦うには、独自性のあるアイディアが必要です。
1つのテーマに特化したり、マニアックな内容で攻めるなど、個人ならではのアイディアで企業勢との差別化ができると稼げる可能性も高くなります。
独自性が高いとコアなファンが付きやすく、スーパーチャットでも稼ぎやすくなります。また関連する商品のPR案件が来るかもしれません。
SNSと連携させる
企業のように大規模な宣伝ができない個人勢にとって、SNSは活用するべきツールです。TwitterやInstagramは、お金をかけずに自分を宣伝できます。
フォロワーの数を増やすことでSNSからの流入も狙え、ファンを増やすスピードを上げられます。また、ファンと気軽に交流できるため、リクエストを募ったりニーズを把握するのにも役立ちますね。
まめにコメントを返してくれると、ファンも嬉しいはずです。
まとめ
一見すると華やかなVtuberの世界ですが、稼ごうと思うと地道な努力を続けなければいけません。全て自分で行わなければいけない個人勢は、費やす時間や労力に見合った収入を得るのは難しく挫折する人が多いのが現実です。
企業勢のように、短期間で稼げるようになるのは難しいですが、月数万円などある程度の収入であれば、コツコツと努力を続けることで稼げる可能性は充分にあります。
稼ぐことだけを考えると、長い道のりに耐えられなくなりがちです。長く続けるためには、まずは自分が楽しむことを大切にするのがいいですね。